鍋物と結露
鍋をやると住宅の室内環境はどう変化するでしょうか。

・室内を20度、湿度50%(容積絶対湿度8.64g/m3)
・外気10度、湿度50%(容積絶対湿度4.70g/m3、外気温が高い方が不利なので
 わざと高めに設定)
・鍋物の発生水蒸気量を200g/h(まったくの勘です)
・室内容積を240m3(天井高2.4m、100平米)
・24時間換気、換気回数時間0.5回

と仮定します。人がいるだけでも水蒸気は発生し、その量は30g/人・h程度。五人家族なら、人から発生すする水蒸気は150g/hとなります。鍋物の発生水蒸気を加えると、トータルで、350g/h。

240m3で割って室内1m3あたりに換算すると、鍋物をやっている時の発生水蒸気は1.5g/m3h程度。一方24時間換気によって、湿度の低い外気が入ってきます。結果、上記条件下では、換気によって2.0g/m3h の水蒸気が室内から排出されます。

この場合、マイナスの水蒸気量2.0g/m3hの方が、プラスの水蒸気量1.5g/m3hより多いので、室温一定なら、結露にとっては安全側の結果になります。よって、このケースでは、24時間換気を動かしていれば「鍋物は遠慮なく食べてよい」という計算になります。

※ちなみに時間500cc位の加湿能力を持った加湿器を使うと、プラスが(150+500)/240=2.7g/m3h となって、プラスマイナスの収支が逆転します。特に、閉め切った寝室などでは、加湿しすぎの状況となるので結露の可能性が高くなることになり、注意が必要です。

※重量絶対湿度は、感覚的に湿度をとらえるのに非常に便利です。20度、湿度50%なら、1立米に8.64gの水があって、家1軒分だと2リットルの水があるということですね。

by iplusi | 2008-01-16 21:40 | その他いろいろ
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