大学2年生が書いた矩計図
法政大学の構法スタジオは、木造軸組みの小さな建築物を設計、配置・平面・立面・断面といった一般図の他に、構造の伏図、矩計図を描き、軸組み模型をつくりながら、建築物のデザインや作り方を総合的に考える授業です。構造の寸法も、スパン表や計算で自分で導きだします。

普通、大学の建築学科卒業しても、木造のことは何一つわからないというのが当たり前なのですが(困ったもんですよね)、法政では必修の授業で、全員が木造を学びます。

今年は2年生の授業だったのですが、構造や断熱などもきちんとふまえた上で、かなりりきちんとした矩計図を書くことができました。
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西山君の作品。屋根の層構成は、母屋→垂木→Jパネル→水平垂木間に断熱落とし込み→通気垂木→野地合板→スレート屋根という具合。屋根は剛床になるように、垂木の間を分厚い面戸で塞いで、面戸をがっちり母屋にとめています。露出材となるので、梁はDボルトで引くように計画。南側の引戸は全開放系の木製引き戸。重量大きいし、厚みもかなり出るので、片持ちでは心もとないから、基礎形状を工夫して、その上にのっけました。
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名波さんの作品。短辺方向は1間半ピッチにこういった斜材を含むフレームを並べて、すっきりとしたトンネル空間をつくろうという案。引っ張りを受けるので、部材の接合部まで、ちゃんと検討しています。長辺方向は構造用の面材で、風地震に抵抗するため、合板の釘がとめられるよう、受け材を流したりしています。
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櫻井君の作品。登り梁は大きなスパンとなりますが、篠原一男さんの住宅を参考に、方杖形式の連続梁とし、断面を小さく抑えています。流通材でもいけるるレベルになってるのがミソ。屋根の直行方向の断面図には、構造、屋根通気層、断熱などが、きちんと表現されています。
by iplusi | 2013-06-09 21:15 | 構法スタジオ | Comments(4)
Commented by 森山高至 at 2013-06-12 01:53 x
飯塚さんイイね!イイ先生だよ。やっぱ俺も受けたいよ飯塚先生の授業。
Commented by 飯塚 at 2013-06-17 11:12 x
私も、大学のときこんな授業受けたかったです、笑。こんなのがあったら、その後の進路が全然変わってた気がするんですよね。実務に明るい6人の先生が分担して、基本マンツーマンで教えるから、2年生でも、ここまで書けるようになるんですよね。
Commented by やまさま at 2018-02-02 21:56 x
同感。わたしも受けに行きます。
Commented by で? at 2018-02-20 13:47 x
この次のことを教えないから厄介。
建築家気取りのいい加減な4号物件はこうして生まれるんだろうな。同時に壁量の確保も教えてあげて。
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