構法スタジオ6-基礎と屋根
今回の配布資料は、基礎について。基礎の形、立ち上がりが入る位置、基礎の標準詳細、施工手順などについて説明。

来週から模型作りがはじまるので、屋根についても、いくつかの詳細図を配布。せっかく木組みを考えるのだから、天井は勾配で。また、いずれの場合も屋根通気をきちんと確保することを目標に。通気層で夏場の熱気が掃気されれば、小屋裏ロフトが暑くなるようなことはない。

・垂木構造、外断熱屋根
アイプラスアイでよく使う方法。カナダツガ垂木の上に24mm合板を張り、45*90程度の通気垂木の間を65mmの発泡ポリスチレン(3種B)で断熱。その上にもう一回12mm野地を張る。軒が出る場合は通気垂木ではねだす。けらばも出す場合は、通気垂木の方向を変える。けらば部分の通気は通気垂木上部に切り欠きを設けるか、隣の通気層に接続。
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・和小屋 外断熱方式
やったことないが、そこそこやってる工務店があるようなので、あえて書いてみる。発泡ポリスチレンは野地の上に隙間無く敷き詰め、テーピング。その上に45角程度の通気垂木を流し、もう一枚野地を張る方式。断熱厚は薄め(50mm程度)にして、通気垂木を止めるビスは曲げに強いものを使う。でも書いてみてさすがに気持ち悪いので、断熱材の上下には断熱材同厚の木部材を流した。この構成の場合、火打ちが必要だが、できるだけ構造的に固まるように、軒桁と棟梁は、天端をななめにカットし、垂木を大入れにしてみた。和小屋の構造体をできるだけ見せたいならこの形でいいが、軒の出はあまり大きく出来ない。また当然のこととして、羽子板ボルトやかすがいなどの金物をどう処理するかが問題になる。
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・和小屋 充填断熱方式
最もローコストなディテール。垂木は2×6や2×8程度の部材とし、野地際に、「通気くん」などのスペーサーを入れ、垂木下から袋入りGWを充填(または裸のGW+ポリエチレンフィルム)。野地は一枚だから、早く屋根が仕上げられるし、コストも安いが、垂木を見せられない。また、火打ち梁が必要。垂木せいが高いので、軒桁や棟梁上部には転び止めも入れる。軒桁と垂木の接続はひねり金物で接続。垂木がこのくらいの部材になると、垂木だけで1.5~2間位は飛ばせるから、束や母屋はかなり少なく出来る。ぶっきらぼうディテールなので、けらばの跳ねだしは、短い2×8などの材料を、端部登り梁に突きつけで固定する形で書いてみた。
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・剛床 充填断熱方式
天井を張って構造をみせない場合でも、あまり屋根が厚くなるのは嫌だし、火打ちも出したくない。アイプラスアイで天井を張る場合は、1枚目の野地で構造を確保。通気垂木を挟んで2枚目の野地を張る。この場合屋根通気層は比較的薄くすることが多い。けらばの壁通気と屋根通気を接続するためには、短い通気垂木を方向を変えて固定するなどの工夫が必要。
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Ⅳ地域では、窓性能とのトレードオフを使えば、高性能グラスウールの10cm厚で、次世代省エネがクリアできる。大きな断面の梁が一定ピッチで入っていれば、それを見せることは技術的には可能だ。ただし、大壁+PBクロス貼り天井で、梁の下端だけが無塗装で露出するのは、デザインとして成功し難いので、梁の塗装や天井材料を吟味したほうが良い。
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充填断熱方式、登梁1間ピッチ、軒の出を1800という条件で書いてみたもの(軒の出が90cmなら、垂木構造外断熱方式のほうが作りやすいから、あえて大げさに軒を出した)。青線は通気垂木のレベルを示す。

母屋は登梁に対して負けの関係。母屋は転ばして、GWをとめやすくしてみた。棟梁とサッシ上の軒桁を鉛直方向に入れ、母屋なしにして、105*45を455ピッチで入れたほうが素直だろうか。軒を出すのは、部材寸法を上げれば難しくないが、軒側もけらば側も柱なしで出すのは、なかなか難しい。上図はけらば側を通気層で出したので、出は小さくおさえた。母屋を登り梁の上にのせる関係にすれば、けらばの出はもっと大きく出来る。
by iplusi | 2011-10-22 16:07 | 構法スタジオ | Comments(0)
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