ツートンカラーのガルバリウム
d0017039_22323237.jpg最近、町中で、白と紺、白と黒、シルバーと黒など、ツートンカラーのガルバリウム外壁の家を見かけることが多くなってきました。でも、複数色使いは、ほぼ100%失敗してます。工場風にならないように、色気を出してついつい複数色使いたくなる気持ちもわからないではないですが、色を変えるなら素材も変えないとちょっと変です。

工業的な材料に合わせるなら、むしろ、自然の風合いを持った素材の方が面白いと思います。金属の外壁は基本単色使いとし、輪郭のはっきりした部位、例えば玄関ドア、軒天、鼻隠しや、破風、デッキ、等だけ木を見せるとかであれば比較的手軽にできるのではないでしょうか。

浦和Sさん業務連絡です:模型を敷地にモンタージュしてみました。まあ、目立つことは間違いないですが、お隣と重なりあった風景は、瓦の色、木の色、土の色というように取り方によっては和風テイストで、N邸ともさほど違和感なくみえるんじゃないでしょうか。木の色はこんな感じで少し濃いめにするのもいいかも。車もシルバーと黒のツートンですから、車との調和も良さそうです。
# by iplusi | 2006-05-10 18:44 | 浦和S邸 | Comments(1)
光と影
d0017039_1856209.jpgフィレンツェの街を一望する丘の上にある、サン・ミニアート・アル・モンテ。

まさに今、銃眼状の小窓からの光が、コリント式の柱頭を照らし、ワンルームの空間を3つに分節する柱列が、光によって浮かび上がっております。

階段が見えますが、この教会、こともあろうにスキップフロアの構成です。このまままっすぐ進むと、後陣の半地下墓室におりる階段があって、上部内陣の下部をぐるっと回って、反対側の側廊から出られるようになっています。


意図的に配置された柱。空間の立体的利用。様々な方向から視線。見えない背後に連続する奥行き感。回遊する動線。立体感を強調する絞られた光。そして幾何学的な装飾。1000年の時を経ても色あせることのない非常に現代的な数々の手法によって、真四角のワンルームの室内に、非常に複雑で多様な、存在感のある空間が出現しているのでした。
# by iplusi | 2006-04-30 18:59 | その他いろいろ | Comments(2)
日照図
d0017039_23185861.jpg「日影図」というのは、建築物が造る影を時刻毎に平面図に書き込み、図化したもの。日照権被害がおきないように、隣地にできる影の時間を調べるのに使います。

さて、ほとんどの建築主さんは、まず日当たりを気にするわけですが、一般の住宅設計の現場では、上記日影図、夏場の日射の負荷、あるいは日射遮蔽係数といった、太陽の恩恵のマイナス面は検討されても、窓から受けられるエネルギーがこのくらい、などとプラス面が検討されることはまずありません。困ったことに、太陽の利用に関してはほとんど手つかずの状態といってもいいほどです。

太陽の利用例として、太陽光発電やOMソーラーのようなジャンルもあるのですが、残念ながら現状では、それが単なる差別化の道具になってしまっているように思います。日当たりの悪い都市部であれば、屋根の利用は効果的ですが、そうでないなら、まず、住宅を高断熱化して、普通に南面の窓から集熱する方法を考える方が先です。(まあ、これでは商売にはなりませんが)

上図はsnakamさんの挑発にのって、検討してみた日影図ならぬ「日照図」です。隣地の影でなく、建物内に日あたりをプロットしてみたもの。赤い部分は冬至日に3時間、日が当たるエリアです。
この日だまりの直下にPCM(潜熱蓄熱体)をつっこんでおけば、夏は熱くならないけど、冬は蓄熱してあったかいというような、特殊な床をつくることもできるわけです。黒く塗った水タンクをおくのも有効かも。
# by iplusi | 2006-04-27 23:19 | 多摩N邸 | Comments(1)
浦和S邸配筋検査
d0017039_2022126.jpg今日は浦和S邸の配筋検査でした。

この建物は最上階の空気をダクトで床下に送る計画をしているため、床下はできる限りスカスカにしたいのですが、シングル配筋のベタ基礎は、立ち上がりをスカスカにすると構造的に成立しなくなってしまいます。そこで、シングルベタの耐圧板の下に、スターラップの入った300×450の梁型を田の字に組んで、剛性を確保。地中梁付きのシングルベタ基礎は、かなりのコストアップになるので、なかなか採用できませんが、今回は、工務店の協力もあって実現しました。床下の内部基礎立ち上がりが少ないのでメンテナンスも容易。近い将来、この方式や、ダブル配筋のベタ基礎が、優良工務店の標準解になるかもしれません。

本日の住宅性能保証機構の検査は当然問題なし。設計者、施工者も、鉄筋の定着長、かぶり厚、アンカーボルトの設置状況、などなど、当然確認しますから、いつでも、ダブルチェック、トリプルチェックの体制がとられていることになります。

担当者のOさんと、ポンプ車の位置、モルタルの捨て場所、打設人数、打設量、打設時間、生コン車の大きさ、つぶし用の予備供試体本数など、打設の段取りを一通り打ち合わせ。明日の打設も問題なさそうです。
# by iplusi | 2006-04-25 20:28 | 浦和S邸 | Comments(0)
最新型洗濯機
d0017039_22272536.jpgしかし、我が国の技術者は優秀ですな。洗濯機にヒートポンプ。今までの水冷除湿と呼ばれる方式の洗濯乾燥機は、乾燥時、除湿のために、多量の水を消費していました。この新型の洗濯機は、エアコン装置一種で、一切水を使わずに乾燥するんだるんだそうです。

熱力学の見地からすれば、ヒートポンプによって、除湿しながら暖めるというのは、エアコンでいえば、室外機(温風をつくる)と室内機(除湿する)の機能を同時に使う実に理にかなった方法で、ヒーターで暖めて、水で除湿というバラバラの仕組みに比べれば遙かに省エネなんでしょうが、電気を使って乾燥してることに変わりはありません。消費電力量は相変わらず1.84kwhもあります。

また、家電は年々小さくなるのが常識ですが、ここのところ洗濯機だけは、どんどん大きくなるのも困ったもの。ともかく、家電メーカーには、640角の防水パンにのっかるようにつくってほしいものです。
# by iplusi | 2006-04-21 22:56 | その他いろいろ | Comments(3)
洗濯機の位置
d0017039_21205050.jpg洗濯機をどこに設けるか。みなさん意外に悩むところかもしれません。

浴室、台所、物干場、収納がコンパクトにまとまっていれば、洗濯機の位置は簡単に決まりますが、都市型住宅の場合、なかなかそうもいきません。浴室は下の方にある方が構造的にも簡単で、コストも安くすみますが、日当たりの方は、上階ほど条件がよく、物干場が上階というケースもよくあります。収納が1階にあったりすると、上り下りも大変です。

回収→洗濯→乾燥→仕分け→たたみ・アイロンがけ→収納 という一連の動作をスムーズにとか、洗濯物を見せないとか、残り湯利用するとか、家事動線をまとめたいとか、諸々考えていくと、洗濯機の位置が全体の構成に影響を与える、プランニングの強力な縛りになってきます。洗濯問題に熱中すると、いつしかそれを実現することが目的化して、本当に大事なことを見失ってしまうこともあるので、ご注意を。

洗濯機なんぞ、極端な話、玄関にあったっていいわけです。今までの使い方に固執せず、柔軟に発想することが大事。

浦和Sさん用業務連絡

写真は新宿アクタスで展示されていたユーティリティユニット。ビルトインだと洗濯機の上が空くので、スペースは有効に使えますね。でも機器そのものが高いので、その予算を別の部分で使うこともできるわけ。

機器につぎ込む予算があるなら、その分仕上げに使った方がトータルイメージは向上するし、そっちのほうが本質的でしょうね。どこに予算を使うかは、建築主の腕のみせどころです。
# by iplusi | 2006-04-19 22:19 | その他いろいろ | Comments(7)
金属外壁あれこれ
d0017039_22582496.jpg偶然見つけた室伏次郎さん設計の住宅の外壁はガルバの小波板。コーナーは見切りを入れずに曲げで納めているのでシャープにおさまっています。ちなみに設計価格は長尺角波と同じくらい。波板はトタンぽいということで往々にして一般の方には敬遠され、今まで私の案件では採用されたことがないのですが、ガルバ外壁の中では最も安価でデザイン臭(※)のない製品。

単純な凹凸の繰り返しで、工業製品らしいドライな感じが逆に良く、ガルスパンなどという、にやけた住宅建材などと比べれば、遙かにデザイン指数は高いように思います。

シルバー色を採用して困るのは、軒樋、換気用フード、エアコン用スリムダクト(配管カバー)、など、各種付属品にちょうどいい色がないということ。中野案件ではシルバーのガルバで軒樋、縦樋は制作しました。

下の写真はさいたま新都心にて。ガルバ中波。セキノ興産の場合、新潟で加工してるので使うのはちょっと大変で、もう少し山が大きい大波になります。大波系はオランダのレム・コールハースや、オーストラリアの、グレン・マーカット などもよく使う材料。
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下の潜水艦は鎌倉Y邸。これは角スパンドレルと呼ばれる製品。角波との差額は一軒あたり30~40万といったところ。
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(※)我々、デザインをする人間の間では、物として主張しすぎる=特定の臭気を放つ製品は嫌われる傾向があります。タンクレスのトイレ、液晶テレビ、テーブルの上の3連のペンダント照明、各種ユニットバス、各種システムキッチン、ガラスブロックなどなど。
# by iplusi | 2006-04-17 23:01 | 多摩N邸 | Comments(14)
浦和S邸地鎮祭
d0017039_2211925.jpg今日浦和S邸の地鎮祭。建主さん、施工者、設計監理者で安全祈願。神主さんを呼ばずに、米、酒、塩でお清めしました。その後、Sさんが設けてくださったお食事の席で、現場担当のOさん、大工棟梁Tさんと、かなり突っ込んだ技術的な話ができました。とりあえず浦和案件は一安心。
# by iplusi | 2006-04-15 22:07 | 浦和S邸 | Comments(0)
中野G邸竣工
d0017039_1811441.jpg中野区のG邸が無事引き渡しとなりました。昨年の9月中旬の契約ですから、i+i としては前例のないタイトスケジュール。写真撮ってる時間もなかったので、一部工事中写真でのご紹介です。

G邸の敷地は中野区の住宅密集地。極端な旗竿地で旗の部分は間口5.5m、奥行き13mで、正味22坪ほどしかありません。法規的にも新防火地域というローカルルールで2階建てでも準耐火建築が要求され、高度地区規制によって形態も厳しく制限されます。SS試験によれば、地盤も非常に軟弱です。

東も南も西も日のあたる方向はすべて、隣家が迫ります。狭い旗部にいじましくギリギリで建てれば、薄暗く日当たりの悪い家になるのは確実な状況。


もちろん、予算にも厳しい制約があって、都内、旗竿、準耐火、軟弱地盤という数百万単位のコストアップ要因がある中で、規模を小さくすることなしに、高気密高断熱、オーダー建具、オーダー家具、無垢床なども実現したいというご要望です。

唯一の救いは北側が小さな公園だったこと、そして、南側の隣家の屋根の北側が、高度地区規制によって、比較的低くなっていたことです。北側の公園と、南側の隣家の屋根の上の空間を結ぶと、空中に敷地を貫く軸線がひとつ想定できます。

この軸線の上に建物を重ねてやれば、住宅に光や風を呼び込み、閉塞感のある住宅密集地の中でも、開放的な空間にすることができそうです。視線も風も光も通り抜ける空中のオープンスペース、「視線の軸」。視線の軸を生かせるように、1階プライベート、2階パブリックという層構成が自然と選択されます。


d0017039_18121266.jpg旗竿の敷地延長部は実に19m。両脇には建て売り住宅が建ち並んでおり、G邸は道路からみても、南側のほんの一部しかみえません。しかし、逆に言うと建物のその部分は、住宅密集地では望むべくもない、19mのオープンスペースが前面に確保されているということになります。


d0017039_2113551.jpg敷地延長部を抜けると玄関土間。さらにその先は、昔の水路の跡地で、土足のまま通り抜けできるようになっています。いわば、視線の軸に直交する「動線の軸」。

旧水路は公共用地なのですが、Gさんの敷地から以外どこからもアクセスできない、いわゆる「死んだ空間」です。この通り土間を設けることで、旧水路が生きた空間として再生されます。バーベキューや家庭菜園、その他サービス利用など、様々なアクティビティが期待できます。

正面のサッシはガラスの引き込み戸なので、パンチングメタルの防犯引戸を併設する予定。

建主Gさんが選んだテラコッタの床は、不思議と和風な感じです。建物は高断熱仕様なので、この土間部も忘れずに断熱します。テラコッタの立ち上がりの断熱は実にやっかいですが、断熱モルタルにテラコッタ貼って逃げました。


d0017039_2194387.jpg2階の床はスキップフロアです。

写真は公園に面するダイニングから、南を眺めたところ。広幅員の4段の階段を上がった所はリビングで、さらにもう2段上ると、奥行き一間の屋根付きの外部テラスになっています。テラスの先は、隣地の屋根の上の空間。「視線の軸」の傾きが、床の高低差、天井の傾きとしてとして現れています。

2階の南側が高くして、逆に1階土間部分を1階標準部より下げたので、両者の中間には約8畳分ロフトが捻出できました。




d0017039_21434522.jpgこれが、リビングの下にある子供部屋。芯々2100程度の極小間口。できるまでどんな空間になるか心配でしたが、天井が高いので、狭さは感じません。ここから、ハシゴでロフトに上る予定。

子供部屋には土間から直接アクセスできます。忍者屋敷のような土間とロフト。そのうち近所の子供達のたまり場になりそう。

1階は、玄関土間→共用収納→子供部屋1→子供部屋2→玄関土間という具合に、階段まわりをぐるっと回遊できるようになっています。そして共用収納を通って、浴室に行けるようになっています。

2階は比較的簡単に決まりましたが、1階のプランニングは難航。4.55m、すなわち、たった2間半の間口を、こともあろうに、共用収納、階段、子供部屋で、3分割してしまうという最終解に到達するまでは、やはり10案程度の検討が必要でした。


d0017039_21125782.jpgロフトに上がった景色。原設計は四角いFIX窓でしたが、建主Gさんのご要望で丸窓に。懐かしのポストモダンテイストです。さらにこの左側にもロフトがあります。

d0017039_21303999.jpg収納もたっぷり。食堂横の飾り棚。低めの食卓にあわせて65cmに設定しました。手掛けは天板と扉を15mmほど透かし、扉の上部に彫りこみました。 勢いがあってなかなかよいプロポーション。

カウンターの天板は、ちょうど、階段4段分の高さと揃っています。

d0017039_2023195.jpgキッチンはいつもどおり、フルオーダー。今回はシナランバーで大工さんにつくってもらいました。

カウンターは、お店のように手元が見えない1100程度の高さ。台所内が片づいていなくても、あまり気にならないかもしれません。背後には家電なども来る予定。

d0017039_21155643.jpg居間収納もシナランバー。中間段はTVなどの家電類、下部には客用布団を入れられるようになっています。

家具類は建主さんのスケッチをもとに、飯塚がご要望を整理して図面化。窓の位置が変わったりしたことで、現場で再度検討します。この辺のしつこさが、出来を大きく左右します。

d0017039_19493413.jpgリビング側から公園方向を見返した景色。できるだけ多方向から光を導入するのは、カツドウノイエのテーマの一つ。内部は非常に明るく、住宅密集地であることは全く感じさせません。

右手の明るい部分は、ダイニングレベルにある、トイレの上部空間。小さなロフトになっていて、ここから屋根の上にも出られます。

d0017039_20244442.jpgこれが獲得された屋根上の空間。見慣れない景色ですね。なんとなく、雨の日に飛行機に乗って、雲の上に出るときの気分といったらいいでしょうか。

テラスは一間あるので、アウターリビングとしても利用できます。テラスに出て左手を見ると、19mの敷地延長部が見通せます。


隣地屋根上空間や、公園の借景、旧水路の占有、中間階の捻出、あまり意識しませんでしたが、設計の中で、この住宅で考えていたことは、どれも「住宅設計における未使用領域の空間化」ということだったのかもしれません。

# by iplusi | 2006-04-15 18:14 | 中野G邸 | Comments(2)
「はてなアンテナ」
「はてな」がやってる自動巡回サービス、「はてなアンテナ」登録してみました。http://a.hatena.ne.jp/iplusi/

アンテナっていうのは、いろんな人のブックマークのリンク集みたいなもんです。

自動巡回や更新サイトのメール通知は取り立てでどうということもないのですが、登録サイト名の隣にある小さな「矢印」と「map」と右上の「おすすめページ」がどうやらミソです。この3つをたどっていくと、自分と似たような趣味の人がブックマークしているサイトが効率よく見つかるのです。

使い方は、例えばこのページにおいて、「住まい手の・・・」の隣の、「map」をクリックすると、「住まい手の・・・」を登録している方がブックマークしている、共有サイトの一覧=おとなりページが表示されます。これをみると、「住まい手の立場から住宅を考える。」をアンテナ登録をしている人は家造りまじめ系サイトを登録している勉強家の方が多いということも分かり、いくつかまじめ系サイトを見つけることができるわけです。

また、このページにおいて、「住まい手の・・・」の隣の小さな矢印をクリックすると、「住まい手の・・・」をアンテナ登録していただいている9人の方の住まい手の立場から住宅を考える。を含むアンテナがみつかります。メンバーのアンテナはいうまでもありませんが、さらに、この各メンバーのページの右上には、「おすすめページ」というのもあって、関連サイトはここでもある程度発見できます。

ヤフーやグーグルなどでは万人が興味を持つものほどヒット率が高くなりますが、このアンテナの仕組みだと、知る人ぞ知る非常にマニアックなサイトでも、見つかる可能性が高くなるわけです。
# by iplusi | 2006-04-11 03:45 | その他いろいろ | Comments(0)