三宿N邸 妻壁内観の検討
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三宿N邸DK上部の妻壁の形を検討しました。原設計は、三角形のボリュームが宙に浮く形。
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この構造上必要となる梁と束を、横向きの三角柱のボリュームで隠してしまうというデザインなのですが、窓の光は勾配天井にうまく回ってるし、エアーボリュームが小さくなるのも悔しい気がするんですよね。
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梁と束をボードでくるんでそのまま表しにしたらこんな感じ。逆T型のフレームとめくらの壁が重なるのはなんか、うといですね。もし、こんな風にフレームで見せるなら、妻側三角形をガラスにすべきところですが、西日がもろに入るし、防火かかるから現実的ではありません。
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A案。ひとまず、フラット天井は取りやめてみます。柱梁はフレーム表現じゃなくて、和室の落とし掛けみたいに面表現。A案は反対側の妻、ロフト窓と同じモチーフを使ってみましたが、縦スリットが唐突な感じでしょうか。
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B案。面要素を減らし、台形の窓2つならべてみました。下部窓の並びがアシンメトリーなのにここだけシンメトリーは強すぎる感じでしょうか。また、真ん中の束が目立ちすぎ。JBN方式準耐火壁だから中央柱は結構太くなるはず。
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C案。Bをウインクさせ片目に。他の窓との因果関係はこっちのほうが大分良い感じ。悪くないけど、台形窓上枠の表現をどうするかが課題ですね。
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D案。片目だけど、もっと積極的に開口すべく、三角の大窓を設けた案。これも悪くないけど、他の部分との相性が今ひとつでしょうか。
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E案。今度は逆に窓を小さくかつ十字切ってみました。サッシにも格子があればいいけど、ここだけカフェ風は、ちょっと気恥ずかしい感じがします。
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F案。十字やめて、窓の大きさを、他のフィックス、横滑り、ハイサイドなどと統一感が出るようにしました。窓は四角いのでB案やC案よりは無難ですが、窓位置は勾配天井にやや近めにして攻めたバランスに。
なお、壁の裏には照明を仕込み、落とし掛けの向こう側全体を間接照明にすることを考えています。この下がり壁と奥の妻壁との間にバーを渡せば、ぶら下げ系の植物の演出もできそう。いずれにせよ、この一撃で空間に奥行き感が生まれます。
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落とし掛けを白くして奥の壁天井に色を付ける作戦もあります。
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グレイ系黒板塗料とかでも楽しいですかね。
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ただ、間接照明効かせる場合は、壁は白っぽい方が良さそうです。間接と言っても裸電球が壁の裏にぶら下がってるだけのものをイメージしてます。(この絵のみスケッチアップでなくフォトショップで加工)

# by iplusi | 2017-06-26 15:58 | 三宿N邸 | Comments(0)
三宿N邸板金打ち合わせ
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三宿N邸、監物(けんもつ)板金社長+青木工務店斉藤さんと打ち合わせ。一般部はいつもどおりなのですが、今回、急勾配屋根(下図黄色部分)と緩勾配屋根(オレンジ部分)が取り合う特殊なディテールがあるのです。
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上の絵は監物さんの納め方を再現したものです。予想とは大分ちがったけど、うまく納めていただけそうです。
軒先のディテールが連続するのが、この納め方のメリット。黄色とオレンジが普通に横に並ぶ場合は鼻隠し部の大きさが変わるなど、意匠的にはむしろ見せ方が難しくなるのです。
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ハイサイドライトの左手の屋根が緩勾配になっている部分です。しかし、このハイサイドライト、北向きですが抜群に効いてますね。暗くなりがちな切妻の頂部付近に見事に光が回っています。
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2階西側の部分。この梁柱を壁で隠すべきか隠さざるべきか。下がり壁風に作って、裏に光源を置く作戦もありますかねえ。
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1階もダイライト張り終わって、防火APWつきました。


# by iplusi | 2017-06-24 22:32 | 三宿N邸 | Comments(0)
「新米建築士の教科書」増刷決定
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拙著「新米建築士の教科書」、再び増刷決定しました。今回は3刷目で2000部。発行部数は4000+2000+2000=8000部になりました。販促用手描きポップの依頼があったので、新規に10枚作成。編集の田代さんへ送付しました。引き続きよろしくお願いします。


# by iplusi | 2017-06-19 13:36 | Comments(1)
三宿N邸上棟
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三宿N邸上棟しました。ロフト付き2階建て、切妻屋根の住宅です。在来木造、屋根は登梁形式@910で充填断熱。野地は2層(24㎜+通気垂木45*55+12㎜合板)。中央左手上部、資材が置いてある部分はハイサイドライトになります。
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都内一等地ですが、お隣の敷地にクレーン車やトラック置けたので、建て方はスムーズ、初日に主要架構は全部かかりました。作業は、村木さん、森兄弟、狩野さん、新井さん、石倉さん、沢舘さんといういつものメンバー。7名がオール大工なので2日目のスピードも期待できます。
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角地なので、コーナー部のデザインはちょっと頑張っています。2階のコーナー部は柱なし。
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西側(写真右手)は半間オーバーハングしています。加えて南西角のバルコニーは2方向にオーバーハング。長期優良は使ってませんが、耐力壁が半間ずれるので、この部分910グリッドに梁を入れ、床倍率が3になるようにしました。
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屋根も耐力壁線間距離が結構大きいので、受け材入れて24㎜厚物合板の4辺固定仕様に。
切妻でスラストが発生しますから、小屋レベルに無理せず適宜つなぎ梁を入れています。棟木はつなぎ梁の上に束立てして支持、家具レイアウトの制約を少なくしています。

明日も大工さんたくさん入って、通気層付の屋根と外壁下地を一気に仕上げます。今回の棟梁は凄腕、村木さんです。準耐火なので家具などで見せ場をつくらねば。

# by iplusi | 2017-06-15 23:11 | 三宿N邸 | Comments(0)
準耐火建築の壁に無理せず木を張る方法
昨日投稿したローコスト準耐火木内外壁のつづきです。
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三宿N邸、外壁は道路側の主要な部分に昨日ご紹介のJBN仕様で木を張る予定です。一方、茶色い部分はモルタルに吹き付け。全体的に茶色系に振って、柔らかい感じにしようと思っています。
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JBN仕様で外壁に木を張る場合、内部は石膏ボードを重ね張りする必要があります。でも内装に木を張ると石膏ボードはシングルで済むそう。ならば、外壁に木を使う部分に合わせて木を張るのが合理的。
例えば上記の絵のようにする場合、小上がり部分は外装も木だから、石膏ボードt12.5の捨て貼りの後、羽目板張ればOKです。でも、ロフト部分は外壁がジョリコートなので、少なくとも外壁は告示仕様にしないと木が張れなそうです。ややこしいですね~。
いずれにせよ、JBN方式の準耐火壁を活用し、メリハリのあるインテリアを作りたいと思います。

# by iplusi | 2017-06-15 15:54 | 三宿N邸 | Comments(0)
準耐火建築の外壁、間仕切り壁に木を張る裏技
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青木さん(父)が会長を務めるJBN(全国工務店協会)が、準耐火建築の外壁と間仕切壁に木を張れる認定を取得しました。今までは準耐火で木を張るには、外壁では薬剤処理した高級な材料を、内壁では薄い突き板をダイライトなどに練りつけたまがい物を、使わざるを得なかったのですが、今回JBNが取得した認定は、石膏ボートの捨て貼りや重ね張りだけで、内外とも普通の木の羽目板が使えます。準耐火なのに床壁をオール木にすることもできますから、画期的です。

ただ、この認定書、45分準耐火で18種類もあり、何がなんだかわからないので、先程、一覧に整理してみました。結局、木を張る面が片面or両面、構造用面材のあるなし、充填される断熱材のあるなしで、順列組み合わせ的に多種類になっていますが、基本ルールはシンプルなもののようです。明日は上棟で、青木さん(息子)に会うので、詳しく聞いてみたいと思います。


# by iplusi | 2017-06-14 21:03 | 三宿N邸 | Comments(0)
朝川剛先生来所
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記事にするのがちょっと遅くなりましたが、今春、日建設計を退職し、今川憲英先生の後任として東京電機大学の准教授に就任された、構造家の朝川剛先生、来所。先生と書きましたが、朝川さんは母校武蔵高校バスケ部、2学年下の後輩なんで普段は呼び捨てです。
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朝川さんは、京都大学から日建設計に入社。日建時代は、ホキ美術館(上記写真はウィキペディアから拝借)や木材会館を担当した構造のエースでした。組織で培った安心安全の技術と、かっこよさを両方どりできるタイプの構造家ですし、中大規模の木造も得意とするようなので、今後は連携していきたいと思います。というか今を逃すと、偉くなりすぎて頼めない気がしますんで、笑。
# by iplusi | 2017-06-12 19:42 | その他いろいろ | Comments(1)
多摩NK邸仕上げ工事

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切妻中央にハイサイドライトのある家、多摩NK邸。現場は着々と進んでいます。ハイサイドライトは高さ低いですが南向きなので、暗くなりがちな切妻中央を照らすには十分なの光の量。あまり大きくすると暑くて危険ですからね。FIX窓の両脇に設けた滑り出し窓は電動で開閉できまるので、温度差換気も可能です。
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ハイサイドライトの光は吹き抜けの大きな壁に沿わして落とします。
階段踊り場にいるのはエクスナレッジ湯浅さん。建築知識、現場監理特集で色々な現場に出没中です。今日は材料決めの打ち合わせなど見学してました。
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間取りはリビングが2つある、3LLDK。1階のLDKは昔の家によくある「欄間サッシ」をモチーフにデザインしています。平面6825角の小さな家ですが、この背伸びしたくらいの、ちょっとの高さのゆとりが、ゆったり感を生み出しています。
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2階のリビングは低い腰の付いた2連の片引き窓。これも昔っぽいデザインに見せるための工夫です。サッシ方立を隠す柱は90角。構造なんですが、仕上げ材みたいな目の積んだ良材を使っていただいていました。
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寝室。プロジェクターで右手の小窓から壁に映像を映す計画。ベッドに寝ながら映像を楽しめます。
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1階北側のお父様の部屋は、LDKに向かう内窓があります。西側外部向き窓と同じ高さで、ガラスはフロストの予定。
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その上部、2階の和室。欄間部はオープンで天井が2階リビングとつながります。
しかし、こう写真を並べてみると、窓からいきなり勾配天井がはじまったり、クレセントの付くサッシ方立と構造柱が重なったり、窓上の壁がぴったり三角形だったり、サッシ枠が鴨居や内窓の枠と関連付けられたり、どこもかしこも逃げがなくて工事大変ですね。でもそのおかげで、すごく生真面目なかっちっとした感じが出てます。工事関係の皆様、ありがとうございます。
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和室外部側。和風モチーフなので、ちゃんと小庇がついてます。雨戸はないけどサッシのとなりには木の外壁を設けデザインを調整しています。フラットに納まっているので、結構モダンな感じがしますね。足場はもうすぐ外せます。


# by iplusi | 2017-06-11 20:27 | 多摩NK邸 | Comments(0)
横浜M邸配筋検査+打設
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横浜M邸配筋検査by熊沢。間口6間の巨大なベタ基礎です。中央、マイヘルメット持参だけどスカートのエクスナレッジ湯浅さんは、建築知識、現場監理特集の取材中。
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大きめのデッキも一緒に耐圧板打つため、青木さん、勝栄土建の配慮でデッキ下部と本体の間に止水板を入れて頂きました。
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耐圧板の検査。スランプ16。
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単位水量175kg/m3、水セメント比53%の良質なコンクリートです。今回は珍しく4m3積み。

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私道の行き止まりで通過交通はないんですが、転回はできないので、生コン車は75mくらいバックで現場に入ってきたということになります。途中クランク一箇所。でも、都内だともっと厳しいところもあるから、マシな方なんでしょうね。
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立ち上がりの型枠設置状況。UA値計算すると、基礎のヒートロスが意外と大きいことに気づきます。なので、最近は床断熱の浴室や玄関の立ち上がりにはきちんと厚めのスタイロ入れてます。
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立ち上がりの検査は、ピッタリ15cm。
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ポンプ車のモルタル捨ては2回ともバケツ方式でした。レベラーも打設日。日差しが強いので、立ち上がり部シート養生するそうです。

# by iplusi | 2017-06-09 18:14 | 横浜M邸 | Comments(0)
川越K邸 竣工後3年の様子
川越K邸、榊住建の家検サービス(1年毎の定期点検)があったので、千代岡社長と熊沢と一緒に伺ってきました。K邸に伺うのは竣工依頼初めて、かつ3年ぶり。Kさん=小泉さんには普段、よそのお宅の模型を作っていただいているのですが、肝心のK邸は片付いてないからということで設計者、ずっと見せてもらえてなかったのです、笑。
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土間にはペレットストーブが設置されました。離隔はクリアできるので、あえてガラス前に置いています。室内には、ピエール・ガーリッシュ、ルシアン・アーコーラーニ、イルマリ・タピオヴァーラなどのビンテージチェア、アフリカ?の座椅子や映画館、図書館家具など、有名無名の家具をバランス良く配置されています。ナントカ風に分類されない、世界観のあるインテリアはいいですね。
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1枚目の写真は「新米建築士の教科書」用にご本人に撮っていただいたものですが、2枚目以降はせっかく来たんだからということで無理に撮らせていただいたもの。なのでセッティングは飯塚が場当たり的に移動したりしたものなんで適当ですが、それでも、こんなにすばらしいインテリアになっています。
ウォールナットの無垢の床、濃い色のしっくいは経年変化で味わいを増し、左官のざらざらの肌が陰影を増幅します。この写真のような天井に回り込む光の効果は、左官ならではですね。
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リビングにはいくつかのたまり空間が作られています。ここはダイニングとなりの書斎コーナー。通風は横でとれるので、正面庭側はフィックス窓にしています。木製サッシみたいに見えますね。
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ブース状キッチン。窓の右手の食器棚はブースと同じベンジャミンムーアの塗料で塗装されてました。この塗装はチョークも使えます。撮影用に消してしまいましたが、簡単な伝言メモはチョークで書いてるようです。
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階段下から吹き抜けを見上げたところです。2階の西向き大開口から吹き抜けに光を落とすようになっています。
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西側大開口先の景色。お隣の広大なオープンスペースを借景しています。きちんと管理された整った緑なので、借景しがいがあります。
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大窓前のホールは小さなテーブルを置いて、セカンドリビング的な共用空間として利用されてるそうです。
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子供部屋です。扉の無いオープンなつくり。
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計画当初、ただの収納だったスペースは、現場変更で内窓をつくり、個室スペースとして利用しています。
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その他の写真はWORKSページに。こちらからどうぞ。
# by iplusi | 2017-06-07 18:11 | 川越K邸 | Comments(0)