土地探しのポイント ⑥擁壁のある宅地
d0017039_15141019.jpg擁壁のある宅地では、まずは法規に注意する。道路と宅地に高低差があって急な段差や崖を形成している場合は、建築可能な建物規模の把握が重要である。崖や擁壁があると、当該部位から、一定距離セットバックしない建てられないという各種基準があり、大幅に建物の形態を制限されることがあるからだ。

例えば、敷地のブロックの擁壁や2段擁壁があるような場合は、高低差と同程度、建物をセットバックするか、基礎の一部を立ち下げる深基礎で対応するなどの措置をとらねばならない。

2mを超える擁壁の上部に建てる場合は、確認申請の際、擁壁の確認申請、宅造申請、開発許可などが必要。これがないと建物の確認を出せないこともある。特に昔の間知石積擁壁のある土地などは費用的にみて非常に危険。擁壁の再設置に数百万の費用が必要になることもある。擁壁がもし、隣地の所有物であれば、再設置もできず、場合によっては建設不可能ということもあろう。ともかく、土地購入の際は事前に擁壁の図面、申請書等を入手しておくことが絶対に必要である。

法律のみならず、「がけ条例」と呼ばれる、条例の制限で(たとえば鎌倉など)で制限を受けることもある。がけ周辺をRC造としたり、流土どめを設けるなどの措置が必要になる。

RCの新しい擁壁は、擁壁の中では比較的安全な部類に入るが、油断は禁物である。RCのL型擁壁は高さと同じぐらいの幅をもった底盤が地中深く埋まっている。底盤上の土の荷重によって擁壁が横滑りしないようになっているわけだ。以前、友人から相談された物件では、家が底板のあるところとないところにまたがり、杭が支持地盤まで到達していないというケースもあった。

低い擁壁の場合でも、擁壁がどの程度の上載荷重を想定しているか調査する。当たり前の話だが、建物の荷重を想定していない擁壁の上には建物は建てられない。

d0017039_1518954.jpg写真は、川崎H邸の外観。当初は上の写真のように、駐車場部は法面、道路際は1.5m程度の擁壁という、半端な状態の雛壇造成地だったので、駐車場部を底板とした逆L型擁壁で小口を塞ぎ、擁壁と一体化した住宅を設計した。
by iplusi | 2008-03-05 20:42 | その他いろいろ | Comments(0)
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