現代建築の物足りなさ
d0017039_21321025.gif「ザ・藤森照信」購入。

現代建築というのは絵画のモチーフにならない、ということが前から気になっています。古典建築でも、古い洋館でも、描こうと思えばちゃんと絵になるけど、現代建築は絵にするととたんにマンションのチラシにあるようなパースになっちゃう。

藤森さんの実際の建物(秋野不矩美術館)は少々マンガっぽいなあと思ったけど、一連の作品は、油絵で描いても別におかしくない気がする。やっぱり現代建築は基本的になんか足りないんですよ。単純に素材感や部分のディテールだけじゃなくてもっと形を支配する大きな要素が欠けている。風土にあった建物(例えば屋根)がもっているような個性、質、表情といったらいいか。その意味では最近よくある一つのシステムで覆った一見格好良く見える立面と、団地の立面はなにも違いはないような気がする。

一種の擬人化が成立するかどうかがおそらく重要。うまく言えないけどその辺の「人っぽさ」みたいなところを藤森さんのはうまくついてると思います。

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ところで上記秋野不矩見たときに驚いたのは、アプローチ道路がキチンと整備されていたこと。昔風の電柱や照明、生々しい擁壁を隠す木の目隠し、道路際の木の側溝蓋や手摺。このあたり非常に成功していて、コンクリートというものが如何に自然と馴染まないかということも良くわかります。(ちなみに透水性のアスファルトはよく公園の緑道とかにも使われているように、意外に自然系とは相性がいいです。小規模施工は高くつきますが。)
by iplusi | 2006-09-06 21:38 | その他いろいろ | Comments(2)
Commented by arsnova-arch at 2006-09-17 18:53
いいこと言った!!!!!いいづか選手に1000点
i+iさん「やっぱり現代建築は基本的になんか足りないんですよ。」
俺「そのとおり、足りないっていうかあらかじめ削除されてるのさ。基本的に足りないんじゃなくて、基本が足りない」
i+i「単純に素材感や部分のディテールだけじゃなくてもっと形を支配する大きな要素が欠けている。風土にあった建物(例えば屋根)がもっているような個性、質、表情といったらいいか。」
俺「形を支配する大きな要素かあ、俺は各要素を大きく支配するのが形なんだと思っている。それを補強するのが素材感やディテール」
i+i「その意味では最近よくある一つのシステムで覆った一見格好良く見える立面と、団地の立面はなにも違いはないような気がする。」
俺「違いがないどころか、団地にすら匹敵しないよ。なぜなら団地の設計者はデザイナーを自称していないだろ!それに比べて君の指摘するシステム屋(と読んでいる)は、創造性を放棄して統計や成り行きに任せたうえで、そのこと(これがほんとにデザインなのか?)をニヒリズムで塗固しただけの『試験管建築』なのだよ」
俺「そういえば、あいつらゲノム語るの好きだしさ」
Commented by arsnova-arch at 2006-09-17 18:54
いろいろあると思うけど
たいへんだけど、ここが正念場、がんばれ!!
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