平面図の限界
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航空写真でなかなか目的の場所が見つけられないのは、我々は普段鳥のように、空から風景をみることがないからです。
航空写真は一種の平面情報です。平面図は、同一平面に近似できるのであれば、どこまでも拡大することができ、一つの絵の中に沢山の情報をつめこむことが可能な便利な記述法です。しかし、上記、航空写真の例からもわかるように、平面図から得られる情報と、アイレベルで知覚される情報との間には大きな開きがあります。
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少なくとも、文字や記号(影の長さなどを含む)を使わずに、高さ方向の情報を記述することができませんし、また、手前のものと奥のものの重なりなども表現することができません。つまり平面図から実際の空間をイメージするのは、かなり困難な作業なのです。でも、モデルルームがあるにせよ、平面図だけで簡単に家を購入したりする人って以外に多いのですよね。実にアブナイなあと思います。

私の場合、少なくとも平面図を書くときは、同時進行で立面と断面を一緒に書きますし、そして図面を書いたら必ず模型をつくります。模型の情報量は圧倒的。建築のような3次元のものを考えるときは、ともかく模型に頼る以外に方法はないようです。
by iplusi | 2006-03-17 22:43 | その他いろいろ
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