木造住宅のモジュール
建築の世界には、合理的にかつ美しくつくるための、「モジュール」などと呼ばれる寸法体系があります。日本の木割り「匠明」、ル・コルビュジャの「モデュロール」、池辺陽の「GMモジュール」、内田祥哉の「DΦモジュール」とか色々あるんですが、とてもじゃないけど難しすぎて、我々一般人にはとてもつかいこなせません。かといって、900モジュールやメーターモジュールなどという寸法体系で設計すると、面積をやたらと食う素人くさい、大雑把な平面しか書けません。また、多くのモジュールは、平面優先だったり、立面優先だったりして、3次元で使うのにちょっと面倒です。

そこで、私「130モジュール」という奇妙な寸法体系を考案しました。120や125(1mの1/8)ならまだしも、殆どの方は、130なんて半端な寸法じゃ、と思われるでしょうが、この寸法は木造住宅では良く登場する、意外に使える寸法なのです。

もともと、3尺をミリに直した910という数字は意外にも、7や13という素数で割ることができます。910を7で割るとちょうど130です。逆に言うと、130をn倍していくと、今や木造住宅の基本寸法となった、合板のサイズになるわけです。

また、一般的に使われる105角の柱に、12.5mmの石膏ボードを張るとちょうど130mmになります。そうすると、例えば、芯々間口910の廊下の有効幅員は780となって、これも130のn倍になります。

さらに、サッシの基本寸法は120角の柱に対し5mmのクリアをとるように規格が決まっているので、半間以上の関東間用のサッシは、780、1690、2600、3560と、ちょうど130のn倍のワイド寸法になっています。

強引に論を展開すると、高さ方向では、

 130:最低の床厚(サインドイッチ構造)
 260:標準的な床厚
 390:椅子の高さ、階段2段分の高さ
 520:テレビ台の高さ
 650:重心の低い、テーブルの高さ
 780:コンロの高さ
 910:作業台の高さ、収納系ロフトの標準高さ
1040:カウンターの高さ、成人男子の肘の高さ
1170:なにかあるか
1300:座った時見切れる家具の高さ
1430:法規ロフト限界
1560:日本人成人女性の平均身長
1690:日本人成人男子の平均身長
1820:ドアの高さ
1950:非居室の最低天井高さ
2080:居室の最低天井高、日本人が手をあげたときの高さ
2210:既製サッシの最大寸法、無駄のない天井高
2340:当たり前の天井高
2470:無駄のない階高
2600:同上

つづく。
by iplusi | 2006-02-28 22:40 | その他いろいろ | Comments(2)
Commented by 川崎H邸主人 at 2006-03-01 00:46 x
>1170:なにかあるか

オフィスのA4 3段収納がこれに近いです。

ベース(床の不陸調整)50mm+キャビネット本体1050mm(これでA43段)+天板20㎜=1120㎜

この高さだと、身長差により、座った状態で周囲見渡せるかどうかのビミョーな高さです。

オフィス計画では、いつもこの高さで顧客と毎度モメます(相手シロウトなので、、、)。
Commented by iplusi at 2006-03-01 22:17
なるほど。なるほど。A4-3段で1050ですか。棚の高さではA型、重要ですね。じゃあ、これを1040にしちゃいましょう。
<< 家造りはひとまかせにしない。 キッチンの高さ >>