新国立競技場問題 ハフィントンポスト森山さんインタビュー記事
d0017039_14274972.jpg国立競技場問題、ハフィントンポストに建築エコノミスト森山さんのインタビューが掲載されています。
ここ数年の流れを総括できる、とてもいいまとめ記事になっていますので、国立競技場問題に興味がある方もない方も、ぜひご覧ください。

当ブログでは、昨年7月に新国立競技場の可動屋根について書きましたが、可動屋根の難しさは専門家なら誰しもが考えることで、同9月に行われた建築家・建築士団体との話し合いの中でも、一番の問題になっています。この時の東京建築士会会長 中村勉さんの資料は必見です。

ところで、この会合で、JSCは、可動テントはキール内に収納するなんて言ってます。オペラシティのザハ展で展示された断面図にも、確かにキール内に空間はありました。
が、構造体が中に組まれています。仮に竹の節みたいに、ここに書いてあるような構造が入ってくるだけだったとしても、可動膜は細切れになり、遮音にも雨にも対応できないものになるんじゃないでしょうか。ソチのドームのように、キールの4面がトラスになる、節のない組み方でも、やっぱり可動膜と鉄骨はレベルを変えない限り干渉すると思います。トラスの下部を使うのが合理性がありそうですが、少なくともこの図面はそういう風には見えません。
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また、屋根改め、開閉式遮音装置という名前がついているようですが、もともと、こんな隙間だらけの薄っぺらいものは、遮音効果なんて全く期待できないというのは、建築士の試験にもでてくる、プロならだれでも知ってる常識です。

観客席そのものは重量もあって、結構な勾配でそそり立つので、高速道路の遮音壁のように、競技場近くの音を低減する効果はあります。でも、上方の遮音性は殆ど期待できません。
これは基本設計の資料みても明らかです。図中Aの部分、新国立観客席の裏側は、色が変わっていて、音が小さくなっていますね。でも、Bの固定屋根のところは、音がやや小さくなっている程度、C のところは、ほとんど変化なしですね。
「開閉式遮音装置だから屋根じゃない」と言って、基準法のがれてたわけですが、肝心の遮音性がない。そして雨も防げなそう。そのうち「遮音装置だから、雨が防げなくてもいい」なんて言い出すかもしれませんね。この記事書くために基本設計改めて読んでびっくりしたんですが、雨のことには一言もふれていませんでした。近頃こんだけ大雨多いのに。

これは「開閉式屋根」という、コンペの与条件を示すためだけの、「単なる日除け」なんですかね?屋根の仕組みが決まらなきゃ、キールの設計だってできないはず。一日も早く軌道修正してほしいものです。
by iplusi | 2015-01-08 21:46 | その他いろいろ | Comments(0)
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