住宅の太陽エネルギー利用を考える
家の消費エネルギーを減らすには、太陽の力を利用するのが最も効果的。日当たりの良い敷地なら、屋根の上の太陽電池や空気式の集熱器は過剰設備。断熱強化して、窓面できちんと集熱、給湯は太陽熱温水器で賄うのが最も賢い選択だし、環境にも優しい。これは、高気密高断熱住宅をまじめにつくってる人には常識だが、一般の人にはあまり知られていない。

NEDOの無料ソフトで検証すると、1年のうちで一番寒い立春、八王子、南面のガラスは、晴れていれば1㎡あたり、朝10時で550W、12時で750W程度、午後3時でも550Wの熱が得られることがわかる。日中は小さな1㎡の窓でもストーブ1個分の熱を受けるということだ。
住宅の太陽エネルギー利用を考える_d0017039_13372996.jpg

90cmの庇と袖壁のついたバルコニーの掃き出し窓(幅2.87m、高さ2.23mのサッシ)を想定。庇や袖壁、サッシの枠や框などで影ができるので、有効に日照を受けられる面積を作図して求める。サッシの全体面積は6.4㎡ほどあるが、枠や框があるのでガラスの面積は5.5㎡程度(開口率85%)。各時刻における、有効な採光面積は2.2~3.8平米程度になった。
住宅の太陽エネルギー利用を考える_d0017039_2019364.jpg
ガラスの透過率や住宅の熱損失係数などを設定すれば、日中暖房がいるかどうかが略算できる。
住宅の太陽エネルギー利用を考える_d0017039_2049430.jpg
上記の大きな窓を各階に1台づつ設けた場合、11時から4時ころまでは、暖房がいらなくなりそう。この日の取得熱量は25KWhくらい。蓄熱の仕組みがきちんとあれば、電気代に換算で約600円の節約になる計算だ。
by iplusi | 2011-04-17 20:19 | 高尾K邸
<< メモ デザイナーズハウス@高尾 >>